肩の治療
インピンジメント症候群
ある一定の角度まで腕を上げるときに痛みを生じます。
多くの場合は筋肉のバランス不良や関節の部分的な硬さから起こります。リハビリが有効です。炎症所見(夜間痛・安静時痛)が強い場合は数回ステロイド注射を行う場合があります。稀に腱の断裂から起こっている場合があるので症状が続く場合はエコー検査・MRIを行うと良いです。
五十肩
炎症を伴った疼痛が強い(安静にしていても痛い、夜眠れない)場合と痛みは少ないが動きの制限がある場合と大きく分けると2つに分類されます。前者の場合は、
炎症をコントロールするために抗炎症剤を注射、投薬するとかなり痛みは軽減されます。痛みをコントロールしたのちにリハビリにて動きを取り戻す治療を行います。
後者の場合は、2か月程度リハビリにて動きを改善する訓練を行います。治療効果が乏しい場合は非観血的授動術(マニピュレーション)をお勧めします。
非観血的授動術
神経ブロックを行ったのち、肩に十分麻酔がかかったことを確認し、愛護的に(優しく)関節の動きをストレッチしていきます。神経ブロックの注射の痛みは採血程度です。
動きの改善と痛みの低下が期待できます。90%の方に有効です。残りの10%程度は2回授動術を行う場合と内視鏡手術にて治療することがあります。
外来にて1時間程度で治療可能です。他院で手術などを検討されている方にも効果的です。
腱板断裂
肩を動かす腱(腱板)が切れて痛みや動きの制限などが起こります。切れていることだけではなく、炎症や拘縮(関節が硬くなる)を合併していることが多く、炎症を薬・注射でコントロールし拘縮をリハビリで改善すると症状が改善する場合もあります。
2か月程度リハビリ・注射など保存治療を行い、改善が乏しい、やりたいことができないなど自分の希望レベルまで改善しない場合は内視鏡にて手術することが可能です。
術後6か月程度術後のリハビリを行いスポーツ復帰・日常生活復帰を目指します。
当院長は、これまで5,000例の内視鏡手術経験を持っています。それらに基づき症状に適した、極力痛みが少ない手術を行います。手術時間は1時間程度、入院期間は最短で4泊5日です。
脱臼(反復性肩関節脱臼)
2回以上の脱臼を反復性と言います。靭帯損傷により肩の安定性が失われ脱臼を繰り返します。完治には切れた靭帯を縫合する必要があります。1時間程度の内視鏡手術と6ヵ月のリハビリで完治が目指せます。入院は4泊5日です。特に、寝返りやくしゃみなどで簡単に外れてしまう、何度も救急受診が必要、スポーツの継続が難しい場合は適応になります。
肘の治療
野球肘
肘の内側の痛みを訴える場合が多いです。原因は肩を含めた身体機能の低下(体が硬いなど)とフォーム不良です。リハビリにて柔軟性の向上・ある程度(完璧でなくていいです)適切なフォームの獲得で治癒します。稀に剥離骨折や疲労骨折を伴っている場合があります。症状が長期化している場合はMRI、CTなどの精査が必要となります。MRI、CTに関しても当院連携施設にて撮影可能です。
離断性骨軟骨炎
12歳前後をピークに肘の外側に起こります。肩を含めた身体機能不良や投球フォーム不良により繰り返し肘の外側にストレスが集中したことで生じます。肘の外側の軟骨が剥がれて痛みや動きの制限が出ます。初期はほぼ無症状で経過します。投球後に違和感を感じる程度で痛みはほぼありません。そのため発見が遅れるケースも多いです。進行すると手術加療が必要となります。
エコー、MRI、CTなどにて手術が必要か、保存療法で治療可能か判断いたします。
保存療法の場合は6か月~1年程度かかります。投球などスポーツができない期間もある程度長期に続きます。リハビリにて少しでも早く復帰できることを目指します。また、当院にはLipusという超音波治療器があり、離断性骨軟骨炎に対しても有効です。そのような器械も併用し治療を行います。
手術の場合は術後3か月から塁間30球程度投球可能となり、術後5か月で完全復帰を目指します。手術時間は1時間半、入院期間は最短2泊3日です。
早期発見には6ヵ月から1年おきに定期的なエコー検診を受けるとよいです。
チームで野球検診などの機会があれば積極的に受けることをお勧めします。
テニス肘(外上顆炎)
テニスをさえる方に多く起こるため俗にテニス肘と呼ばれています。手関節を背屈すると肘の外側の痛みが生じます。多くの場合は一過性の腱の炎症であり、消炎剤とリハビリによる肩を含めたストレッチで治ります。痛みが強い場合はステロイド注射を単回行うこともできます。重労働の方にはサポーターも効果的です。
内上顆炎
肘の内側の痛みです。手関節を掌屈(曲げる)たり、物を握るときに働く腱が炎症を起こすことで痛みが生じます。消炎剤とストレッチが有効です。痛みが強い場合はステロイド注射を単回使用します。
変形性肘関節症
肘の軟骨がすり減り、骨の変形が進行すると、鈍痛や動きの制限が起こります。多くはゆっくり時間をかけ進行します。急性に痛みが強くなった場合は関節炎が起こっていることがあります。その場合は消炎剤とステロイド注射が有効です。炎症が収まれば痛みはかなり減ると思います。
肘頭滑液包炎
肘の後方がぶよぶよして水が貯まったようになります。肘を硬い床や机に当てると肘後方に滑液包をいう袋があり、それが傷つき出血や炎症をおこすと水が貯まります。水を抜いてステロイド注射にて炎症をコントロールすると治りやすいです。肘を硬いものに当てないようにしばらく注意する必要があります。稀に細菌が毛穴から侵入し感染を起こしている場合もあります。その場合は痛みが強く赤く腫れ、熱を持ちます。抗生剤投与が必要になります。
- 院長
- 山上 直樹(やまがみ なおき)
- 診療科目
- 整形外科・リハビリテーション科・スポーツ整形外科
- 住所
- 〒655-0003
兵庫県神戸市垂水区小束山本町3-1-2
グルメシティ小束山施設内 - 電話
- 078-754-5388
- アクセス
-
電車・バスをご利用の場合
- 神戸市営地下鉄【学園都市駅】より山陽バス(11系統)2番のりばから垂水東口行き【東多聞】下車
※バス所要時間約10分・徒歩1分 - JR垂水駅より山陽バス(11系統)2番乗り場から学園都市駅行きまたは学が丘行き【東多聞】下車
※バス所要時間約20分・徒歩1分 - 神戸市営地下鉄【名谷駅】より山陽バス(14系統)舞子高校前行き【東多聞】下車
※バス所要時間約15分・徒歩1分
お車でお越しの場合- 神戸淡路鳴門自動車道【垂水IC】で下車。舞子多聞線を西へ2分
- 第2神明北線より垂水警察署交差点を左折5分
※グルメシティ小束山店内無料駐車場360台あり
- 神戸市営地下鉄【学園都市駅】より山陽バス(11系統)2番のりばから垂水東口行き【東多聞】下車
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