手術

肩腱板断裂

肩を動かす腱（腱板）が切れて痛みや動きの制限などが起こります。切れていることだけではなく、炎症や拘縮（関節が硬くなる）を合併していることが多く、炎症を薬・注射でコントロールし拘縮をリハビリで改善すると症状が改善する場合もあります。 ２か月程度リハビリ・注射など保存治療を行い、改善が乏しい、やりたいことができないなど自分の希望レベルまで改善しない場合は内視鏡にて手術することが可能です。 術後６か月程度術後のリハビリを行いスポーツ復帰・日常生活復帰を目指します。 当院長は、これまで5,000例の内視鏡手術経験を持っています。それらに基づき症状に適した、極力痛みが少ない手術を行います。手術時間は１時間程度、入院期間は最短で４泊５日です

肩関節反復性脱臼

2回以上の脱臼を反復性と言います。靭帯損傷により肩の安定性が失われ脱臼を繰り返します。完治には切れた靭帯を縫合する必要があります。1時間程度の内視鏡手術と6か月のリハビリで完治が目指せます。入院は4泊5日です。特に、寝返りやくしゃみなどで簡単に外れてしまう、何度も救急受診が必要、スポーツの継続が難しい場合は適応になります。

肩関節唇損傷

特にスポーツ中に肩を捻じったり、強い衝撃を受けたりすると起こります。上肢を挙上したり、ボールを投げたりするときに痛みが生じます。多くは生活には支障がないので慢性的に経過します。初期の治療は２か月程度のリハビリによる機能訓練を集中的に行います。 その後、ある程度スポーツ上や日常生活上で満足できるのか経過をみてもらい満足できない場合は手術加療へ進みます。手術時間は全身麻酔下に１時間。入院期間は4泊5日です。 元の競技、生活へは6か月程度で復帰します。

変形性肩鎖関節症

鎖骨の端が変形し、肩鎖関節間の軟骨が傷んで痛みが生じます。リハビリの効果が乏しい場合、内視鏡にて鎖骨の端を８㎜程度切除、傷んだ軟骨も切除します。手術時間１時間。入院期間４泊５日です。３か月程度でスポーツ・日常生活復帰可能です。

インピンジメント症候群

上肢の上げ下ろし時にある一定の角度で痛みが生じます。多くの場合はリハビリでの治療が有効です。まれに肩の骨が極端に突出していて症状が遷延している場合があります。
内視鏡下に骨を削り、関節の部分的に硬いところを緩め完治させます。
手術時間１時間。入院期間４泊５日です。おおむね３か月で完治を目指します。

難治性肩関節周囲炎（凍結肩）

一般的にはリハビリで加療されますが、長期のリハビリを受けても動きの改善が少ない、持続的に疼痛も強い場合手術により症状の改善を目指します。内視鏡下に炎症による異常血管の凝固。硬くなった関節包、靭帯の切離を行います。手術時間１時間。入院期間４泊５日です。術後２週間、三角巾固定。
硬くなった関節包を切離し動きが出やすくなります。リハビリ中の痛みもかなり改善することが見込めます。

離断性骨軟骨炎

野球、器械体操、テニスなどのスポーツに起こります。初期は手術しなくても安静とリハビリで治癒が見込めますが、進行期、末期の状態は手術が必要となります。
モザイク法といって膝の骨を傷んだ肘の骨・軟骨部へ移植します。採取した膝は30年経過しても問題は生じないことが証明されています。
手術時間は１時間半、入院期間４泊５日です。スポーツ復帰は術後５か月です。
術後３週間三角巾固定。１週間１本松葉杖。ジョギング開始は術後４週からとなります。

変形性肘関節症

重労働、骨折後の変形治癒、負荷の強いスポーツなどの症例に多いです。
主に動きの制限が強く、口に手が届かない、ボタンを留めれないなどの日常生活に支障がある症例が対象となります。内視鏡下に動きを制限している変形した骨（骨棘）を切除します。
手術時間１時間半。入院期間２泊３日です。リハビリ期間は３か月程度です。

関節ネズミ

野球肘、変形性関節症などにより小骨片が関節内に嵌入し動きが制限される症状です。多くは急に起こります。内視鏡下に挟まった骨を摘出します。
手術時間30分。入院２泊３日です。スポーツ復帰までは６週です。